内容紹介
近未来に「AIと人間」の世界で起こりうるディストピアとは何か? どんな過程を経てやってくるのか? 著者がAI体験を哲学する過程で、思いがけぬ形で得た驚くべき衝撃の事実とは?「これは敗北の記録であるーー戦いにすらならなかったという意味で」。深い知見と明晰な思考をもって綴られる「人類滅亡を予言した」衝撃の書。 <編集より> 本書は、著者・適菜収氏の代表作になると思われる一冊ゆえに、担当編集者として力強く推薦します。社会批評またはエッセイとしても非常に面白く、飽きせずにテンポ良く読み進めることができます。著者の「AI体験」と「AIを哲学する思考」が、これ以上なく分かりやすく、明快に文章構成されています。やはり真骨頂は、著者独特のアイロニーと文体に思わず笑ってしまうほどのユーモアとペーソスがふんだんに詰まっているところ。そして本書の白眉は、著者が執筆しながら受けた衝撃の体験が、そのまま読者の読書体験として提示されていることです。まさに、これまでのどんな著者のAI論にも見られなかった独自の観点と思想に、読者は膝を打ち、ただただ唸らざるを得ないでしょう。 ■はじめに 人間はすでに負けている ■第一章 平準化という名の暴力 剥製にされる文化 リズムの屠殺 要約で人間は秒速でバカになる 誤読という暴力 サンマには骨がある 気晴らしという牢獄 わかりやすいことはたいてい嘘 理性信仰の末路 コピペ職人の「オリジナリティ」 著作権ロンダリング装置 文体という顔貌 ■第二章 「心地よい檻」という全体主義 監視資本主義 デジタル・カルトの誕生 「あなたへのおすすめ」という屈辱 パノプティコンと内なる看守 バカの勝利 「本物」の不在 ■第三章 家畜による家畜のための民主主義 買われる「民意」 繁盛するエセ保守市場 政治は娯楽になった 市場化する民主主義 投票という錯覚 平等を欲しがる人々 ■第四章 身体という砦 最短距離が奪うもの 快適さは毒である 映画『マトリックス』の世界線 日本人は豚になる 崩壊する教育現場 快適さは人間を壊す ■第五章 人間の終焉 自由意志は必要か バカとAIの共犯関係 Geminiとの対話 焼き芋を捨てさせられる 正しさに従った日 ■第六章 敗北の系譜学 人間はなぜ等価になったのか Geminiが絶賛する和食屋 問いという罠 飼い殺しの完成 ■補遺 ■おわりに バベルの図書館