内容紹介
江ノ電の小さな駅、十六夜駅。鎌倉からほど近く、閑静な住宅街にあるその駅には、一人の駅員と一羽の九官鳥「ハッチ」がいる。乗客たちの声を覚えて、また別の乗客にその言葉を放つハッチは駅の人気者だ。 十六夜駅には、様々な苦悩や挫折を抱えた人々が、日々降り立つ。人生の折り返し地点で将来に不安を抱くフリーランスの男性、恋人との手痛い失恋に打ちひしがれる女性、怪我で休養を余儀なくされたバスケットボール選手、50代の今も現役でストリップの舞台に立つ踊り子、周囲に馴染めずピアノが生きるよりどころとなっている女子高校生……。そんな彼らに届くハッチの“言葉”は、誰がどんな想いで発したのか分からないまま、前を向くきっかけをくれる。 生きづらさを抱えたすべての人にエールを贈る、感動の物語! プロローグ 一章 先生の折り紙 二章 魔導師のマイク 三章 王様のシュート 四章 鈿女のバレエ 五章 漂流者の鍵盤 エピローグ